日立市は、関東平野の北端、茨城県の北東部に位置しており、人口は16万4,216人（令和6年6月1日現在）で、水戸市、つくば市に次いで県内3番目です。東は太平洋に面して風光明媚な海岸線を有し、西には阿武隈山地の支脈である多賀山地が連なり、温暖な気候と海・山の豊かな恵みを享受しながらも東京圏から近く、交通条件に恵まれたまちです。
工業都市・日立市の礎は、百余年前の、日立鉱山の勃興によって築かれましたが、鉱山の発展に伴い、煙害問題が発生し、樹木をはじめ農作物も枯れるなど近隣の山村に大きな被害をもたらしました。
その対策として、日立鉱山は、当時では世界一の高さを誇る155.7mの大煙突を建設、その後、煙害は急速に減少し、枯れ果てた山々を蘇らせるため、市民と煙害に強い大島桜などを植林するとともに、市民や行政に無償配布して緑の復興に努めました。
これら市民と企業の協力による幾多の努力が今日の市の花「さくら」の原点であり、春になると市全体を見事にさくら色に染め、その歴史とともに市民の誇りとなっています。